腸内細菌と心の関係はあるのか??

以前の記事に心と健康について関係があると記載しました。
心と脳の関係は理解できても、心と腸内環境の関係は理解しにくいかと思います。詳しいメカニズムもまだ研究段階で、なんとなく腑に落ちないかもしれません。
そこで、今回はいくつかの論文を紹介したいと思います。最後に、結局どうしたらよいのかについて述べていきます。結論だけみたい方は途中を飛ばして最後の方を読んでください。

心と腸内環境についてはいくつか論文が発表されています。つい先日にも、英科学誌ネイチャー・マイクロバイオロジーにて、腸内環境は人の精神的な健康に影響を及ぼす可能性があり、うつ病と関連すると考えられるという研究論文が発表されたばかりです。

1000人以上のうつ病データと便サンプルを分析した結果、うつ病患者の体内では恒常的に2種類(コプロコッカス属とディアリスタ属)の数が少ないことがわかりました。
(この2種類の菌は抗炎症特性を持つことで知られている菌です。)

 

他にも、

うつ病と・自閉症と腸内細菌叢という論文の中には、
うつ病患者の腸内にはLactobacillusやBifidobacteriumが減少している者が多いという所見を得た

と記載されています。

腸内細菌と精神疾患との研究が進み、エビデンスが少しずつ蓄積されている状況のようです。

・心と関係ありそうな腸内細菌を取り込むにはどうしたらよいか!?

なんとなく、心と腸内環境は影響があるなと感じて頂けたと思います。しかし、結局何を食べたら良いのかという疑問が残ります。
そこで、2番目に紹介した論ででてきたLactobacillusやBifidobacteriumはどんな食品に多いのかを調べてみました。

Bifidobacteriumを増やすには、伝統的な日本料理がよいとされています。
そして、高脂肪食を摂取することにより、Bifidobacteriumは減少する傾向にあるようです。

米国からの研究報告(Moore and Holdeman, 1974, Moore et al., 1981)では伝統的な日本食を摂取させると, Bacteroides, CollinsellaおよびBifidobacteriumなどのある種の菌種が優勢に検出されるとしている。

Lactobacillusは発酵食品に含まれることが多いです。

・普通にヨーグルトは効果あるのか!?

腸内環境を整える食品と言われて、すぐに思いつくものはヨーグルトでしょう。ヨーグルトは発酵食品だけど効果があるのかが気になるところです。
調べたところ、論文がありました。

「九州・沖縄母子保健研究」による1745人の妊娠女性を対象にした調査によると、
ヨーグルトを摂取する者は、摂取が少ないものと比較してうつ症状が少なかったと報告されています。

確実に効果があるとは言い切れませんが、
摂取していた方がうつ症状に悩まされる確率は減りそうです。

まとめ

心と腸内細菌叢には関係があるという論文はいくつかあがっています。
気分が落ち込むことが多い場合。伝統的な日本料理や発酵食品がおすすめです。
特に、発酵食品であるヨーグルトは定期的にとるのもよいかもしれません。

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