敏感すぎて心が疲れる人、HSPかもしれません。

1、HSPとは
1-1、HSPは病気?
1-2、HSPは何人くらいいるの?女性が多い?
1-3、HSPの特徴は?
2、HSPとどう付き合えばよいのか

2-1自分一人の時間を作る
2-2、日記を書きましょう。
2-3、自分は自分!!他人は他人!!

1、HSPとは

HSPという言葉をご存じでしょうか?少しずつ話題になってきているので、もしかしたら聞いたことがあるのかもしれません。

HSPとはHighly Sensitive Personの略で、「敏感すぎる人」とか「すごく感受性の高い人」という意味です。
Highlyは非常に、高いという意味でSensitive敏感な、感じやすい、傷つきやすいなどの意味があります。
この概念は、アメリカの心理学者エイレン・N・アーロン博士が考案し、1996年に本を出版し、世間に広く知られるようになりました。「ささいなことにもすぐ「動揺」してしまうあなたへ」という本です。

1-1、HSPは病気?

よく勘違いされる事が多いのですが、HSPは病気ではありません。障害でもありません。気質なのです。気質というのは、持って生まれ持った特徴のようなもので変化しにくいものです。

病気でないのは良かったけど、変化しにくいならどうしたらよいのと気になると思います。HSPということを受け入れて一緒に歩んでいくしかありません。

ちなみに、私もHSPです。HSPと判明し、長年の生きづらさの原因の一つが判明しホッとしました。その反面、病気ではないが、変化しないと聞いて複雑な心境でした。正直、治らないなら知らなければ良かったかなと思う時期もありました。

ただ、自分の特徴をきちんと知ることで、だいぶ生活はしやすくなりました。
HSPが他の人より劣っているというわけではありません。HSPは細かいことに気がついたり、深く情報を処理します。

自分の特徴をきちんと捉えて、日常生活を送るとHSP以外の人よりも成果を上げることが可能です。自分の特徴をうまく利用していきましょう。

1-2、HSPは何人くらいいるの?女性が多い?

HSPってどのくらいいるのか気になりますよね。こんなに生きづらいと思っている人は少ないと思いますよね。

実は、5人に1人はHSPなのです

かなり、衝撃的な事実ですよね。
20%近い人がHSPなんです。20%ってB型の血液型の割合と同じくらいです。
ちなみに、AB型は9%くらいなので、AB型の2倍の人数がHSPなんです。

・ちなみに、HSPは性別は関係ありません。しかも、国籍も関係ないのです。もっと言うと動物や植物に関しても、同じ程度の割合でHSPなんだそうです。
だから、HSPだからといって悲観する必要はありません。
HSPは洞察力、危険を察知する能力が高いのです。野生の厳しい世界にも、人間の高度な情報社会にも必要な能力が備わっているのです。

1-3、HSPの特徴は?

HSPは大きく4つの特徴を持っています。
D:Depth of processing=処理の深さ
O:Overarousal =神経の高ぶりやすさ
E:Emotional intesity =強い感情反応
S:Sensory sensitivity=感度のするどさ
という特徴を持っています。

処理の深さ
同じ画像を見たとしても、HSPの方が情報を沢山取り込むことができます
そのぶん、処理の時間は長くなってしまいます

白黒写真を印刷するか、カラー写真を印刷するかの違いと考えてみてください。
白黒写真は画像が粗いため、印刷時間は早く終わります。そのぶん、何が映っているのかは鮮明に確認することができません。
一方、カラー写真は印刷速度は遅いです。しかし、映像は細かいところまで判断が可能となります。HSPは後者のカラー写真を印刷しようと処理をします。

処理をしている間は他の作業をすることができません。周囲からは、ボーとしているように思われてしまったり、考えすぎと言われることもあります。自分が納得できないと次に進めないため、苦労することが多いです。

また、情報を取り込むことが多いので、新しい職場などは苦労します。人間関係はどうなのか、優先順位は何なのか、業務手順などの詳細も気になります。結果、ストレス過多になってしまうことが多いのです。

強く怒られたり、パニック状態に陥ると、思考停止状態になることがあります。おそらく情報の処理が追いつかないのでしょう。時間が経過して、ようやく処理が終わる頃には事態が収拾された後ということも多いのではないでしょうか。

神経の高ぶりやすさ
神経の高ぶりは疲れにつながります
HSPは少しの変化に反応しやすく、不安になってしまいます。その不安を神経の高ぶりやすさが増長させストレスが増していきます。
結果、神経が疲れてしまい、慢性的な疲れに発展することが多いのです。

また、感情が高ぶって、思考停止に陥ることがあります。
例えば、突然しかられたり、試験の会場で緊張してしまったりすると思考停止してしまうのです。

他にも、人から急に嫌みを言われて、思考停止。家に帰って、急に怒りがこみ上げてきて、言い返せば良かったと思ったり。急に会議で質問されたりすると、答えられず。家に帰ってこうすれば良かったなどよくあります。

神経が高ぶり思考停止になってしまう。そのため、自分の考えがまとまらなくなってしまうという傾向がみられます。

強い感情反応
相手の感情を察して共感してしまったり、相手の感情変化に敏感に反応していまいます。
相手と話していて、相手の表情が少しでも曇ってくるとすぐに気がつきます。そして、自分の発言などによって気分を害していないかと心配してしまうことが多いのです。

相手の感情に共感してしまうのは脳の神経細胞も関係しています。HSPの人は、HSPでない方と比べると、ミラーニューロンという細胞が多いのです。ミラーニューロンとは、相手の行動をみているだけで、自分が行動したと感じるような細胞です。

そのため、必要以上に相手の感情などに影響をされてしまいます。周囲がピリピリしているともの凄く緊張したり、周りが愚痴ばかりだと気分が滅入るのもこういったことが関係しています。

細部を気にする
HSPの脳は小さな違いを感知する脳の領域が非常に活発だそうです。そのため、部屋の壁紙・木目などが気になったりします。
また、人がイライラしたり、落ち込んでいたりするのもすぐに察することができます。

他人がどうでもいいだろうという部分も気になってしまいます。完璧主義な部分もあり、失敗しないように細部を気にしてしまいます。頭の中で細かいシュミレーションをして、落とし穴がないとわかるまで行動できません。

決断が遅くなる傾向があり、他人から早くしてと急かされてしまいます。

2、HSPとどう付き合えばよいのか

2-1自分一人の時間を作る

HSPは他人の視線や他人の感情によって、刺激を受けてしまいます。そのため、一人きりの時間をとるようにしましょう。
そうはいっても、一人の時間というのはなかなかとれるものではありません。

臭いさえ気にならなければトイレの個室にこもるとか、電話がかかってきたふりをしてみる。1分でもかまいません。自分1人の時間をとるようにしてみましょう。

2-2、日記を書きましょう。

HSPは一つの物事を深く考え続けることができます。
翌日になっても、翌々日になっても考えてしまうこともあるでしょう。

そうすると、ストレスを抱えたままの翌朝を迎えます。当然ながら、疲れを取ることができません。日記を書くことで、当日気になったこと、気にしていることを可視化しましょう。考えを文字に起こすことで、自分の考えがまとまることもあります。

2-3、自分は自分!!他人は他人!!

自分と他人の境界線をはっきりとさせましょう。HSPは、他人の事を自分のことのように考えてしまう傾向があります。これは、ミラーニューロンという共感をする脳細胞が活発だからです。

そのため、自分の考えなのか、他人の考えなのか。自分の感情なのか他人の感情なのかという境界線があいまいになることがあります。頭の中がごちゃごちゃになっている時は、他人の考えと自分の考えが混ざっているかもしれません。

頭がいっぱいになった時は、一旦気持ちを整理しましょう。自分の考え・気持ちは何なのか、他人の気持ちや考えは何かを整理してみましょう。

また、普段から他人は他人、自分は自分という境界線を大切にしましょう。いくら、HSPといえど、他人の感情は100%理解できるわけではありません。何よりも自分の感情もはっきりと理解できる人間などいないのです。

必要以上に相手の感情を考えて行動をする必要はありません。距離を置いて他人と接するようにしましょう。相手はそれほど自分の事はみていないものです。

まとめ
HSPというのは敏感すぎる人の事です。5人に1人はHSPであり、病気でもありません。物事を深く考えて、相手の変化に敏感に気がつきます。共感能力も高く、人と接する能力は高いと思われます。しかし、相手の事が理解出来る分、他人と一緒にいるのがストレスになってしまいます。
相手との距離をしっかりとおき、自分の考えや気持ちを大切にしましょう。

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