セルフコンパッション!!自分を責める5つの原因
こんな方におすすめ
- 自分を責めないようにしたいと思っている。
- 自分に対して優しくしたいと思っている。
- 自分を責めすぎて気分が落ち込む。
- 他人と比べてしまう。
なぜ、自分は無意識に自分を責めてしまうのか?という疑問に、カウンセラーであり薬剤師が答えていきたいと思います。
この記事を読むと、
なぜ、自分を責めてしまうのかということが明確になります。理由が明確になることで、自分を責めてしまう自分を罰する負のスパイラルから抜け出せます。
自己批判から脱出する方法がわかります。
2、自己批判する原因5つ
2-1、自分と他人に優劣をつけてしまう理由
2-2、自己批判は自分を守るため
2-3、親・社会が原因に
2-4、自己批判をすることで優越感を得る
2-5、自己確証論
1、セルフコンパッションとは
自分に優しくする方法です。セルフコンパションは3つから成り立っています。
・自分に優しくする。
・他者との共通点を感じる。
・マインドフルネス
ただ、単純に自分を甘やかすというものではなく、自分の目標に近づける近道でもあります。セルフコンパッションが高ければ先延ばしを防ぎストレスも少なく過ごすことが知られています。
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自己批判する原因5つ
2-1、気がつくと他人と比較してしまう理由
自分と他人を比較する理由は様々な説があり研究も盛んにされています。有力な説としては、集団の中で生き残る為、他人との比較をするということです。
他人と比較することで、自分の得意分野などが明確になりチャンスや利益が得られるのです。例えば、あなたが理系か文系か迷った時はどういう判断をしたでしょうか?少しでも、自分が得意なものは何かと考えたのではないでしょうか?
明確にやりたい事があれば別かもしれませんが、他人と比べて得意な分野に進む方がチャンスが巡ってきます。
また、ポストという観点ではどうでしょう。会社の上司に対して嫌悪感を感じるかもしれません。しかし、全員同僚の立場だと意志決定はどうするのでしょう。また、責任をとる人はどうすると混乱が起こります。
ですから、他人と比べて上司役として的確な人を探すことになるのです。
効率的に生きていくために、他人との比較は自然なことなのです。あなたが、他人と比較してしまう自分はダメだと嘆く必要はありません。仕方ないと受け止めましょう。
ただ、他人と比較した時、自分が考えたことが本当ではないということは頭に入れておきましょう。心理学では、他人と比べて自分は優れている大半の人が考える「レイク・ヴィゴン効果」や必要以上に否定的な比較をしてしまう「下降への社会的比較」があります。
他人と比較することで、自分はダメなやつなんだと考えがちです。しかし、比較の正確さは当てになりませんし、他人と一部分だけを比較して人間の価値を決めることはできません!!
他人と比較することは仕方ありませんが、比較した結果は気にしないようにしましょう。
2-2、自己批判は自分を守るため
何か失敗をして、人から怒られる前に必要以上に自分を責めた経験はないでしょうか。その原因は、自己を守るためです。他人から批判をされる前に、自分で自己批判をすることで、「反省しています。これ以上は責めないでください。」と責められないように事前に自分を叱っているのです。
例えば、後輩が失敗した時落ち込んでいる表情をしたらどうでしょう。あなたはそれ以上は責めることはできないですよね。しかし、失敗してもあっけらかんとしていたら、必要以上に責めることになるでしょう。
このように、他人から責められないように自己批判を用いるのです。
他人から急に責められるつらさは想像以上です。自分で事前に叱ることでショックを和らげる役割も担っています。
他にも、集団内での自己批判は服従的な意味も含んでいます。集団内にはリーダーシップをとる者から、将棋でいうところの歩兵の役割もいます。集団に属していれば、どの地位にいようと安全が約束されています。
想像の中で他人から、あいつはこの集団に必要ないと思われる前に、自己批判をして自分の地位を落とします。自分の地位を落としても集団の中にいさせて欲しいという意味合いが含まれています。
例えば、自分は何もできないけど、頑張ります。みたいな発言をしたことないでしょうか。自己批判をすることで、集団の中で批判されずに行動をする典型的な例だと思います。
自己批判は自分を守るために、昔から行われてきたことです。自己批判をしたからといって自分を責める必要はありません。
2-3、親・社会が原因に
親が厳しいと成人になっても自己批判の傾向が強いと実証されています。
小さな子供にとって、親の存在というのは社会そのもので、非常に重要です。親の期待に応えられなければ、食事をもらえないという可能性すらあります。
そのため、親の期待に応えられるように一生懸命頑張ります。親の欲求が厳しすぎる場合、子供は完璧な人間にならなければ自分は愛されないと感じます。しかし、完璧な人間になれることはありません。完璧になれない自分を責めてしまうようになります。
また、親から批判をされて傷つくことを避けるためにも、事前に自己批判をしてショックを和らげようとします。
2-4、自己批判することで優越感を得る
自己批判をすることで、意外なことに優越感を得ているのです。
おそらく、さっぱり意味がわからないと思います。自己批判というくらいだから、劣等感を感じるのが普通だと感じるでしょう。
実は、自己批判をしている時は、2人の自分がいます。責められる側の自分と責める側の自分が存在します。自分で自分を責めるのですから、当然責める自分も必要になります。
責める側というのは、自分自身を責めているのですが優越感を感じます。
「なぜ、そんなことができない!!」「なぜ、怠けてしまうんだ!!」と自分を責めると不思議と力強い自分が存在するように感じます。そのため、自己批判をやめにくいのです。
2-5、自己確証理論
人は自分のイメージを確証したいと願います。自分が考えている概念を確証できるように行動したり、解釈します。理由としては、自己の考えが合っていると安心感などを得られるためです。
例えば、自己批判ばかりして、自分は無価値だと感じているとします。そうすると、自分が無価値であることを確証するような、批判ばかりする異性に惹かれたりするのです。
3、自己批判から脱出する方法
自己批判しやすい問題を批判する側、批判される側、中立な立場で考える方法です。
3つの椅子を用意し、三角形の形にしましょう。
あなたが普段自己批判している課題を思い浮かべます。各椅子に座りながら、批判する側の立場、批判される側の立場、中立の立場で物事考えていきます。一見、ばかばかしいですが自己批判の矛盾を感じることができる方法です。
1、自己批判をする椅子に座り、自己批判をしている部分についてどう感じているか表現しましょう。
例:私は、あなたがすぐに謝ってしまうところがイライラする。
自己批判する表現の仕方、言葉の発し方などに注意を向けてみましょう。また、困惑しているのか、怒っているのか、独善的なのかなど感じてみましょう。
2、自己批判される側の椅子に座りましょう。自己批判されることでどう感じたのかを考えて表現してみましょう。
例:あなたにはとても傷つけられた。
声の調子、姿勢、感情(悲しさ、恐怖、無力感)などに注意しましょう。
3、批判する側、される側のラリーを繰り返したのち、中立の席に座りましょう。
慈悲の言葉を批判する側とされる側にかけてあげましょう。
例:批判側に対して、あなたがイライラしているのがよくわかります。あなたは私が過ちをおかさないように私を助けようとしてくれているのですね。
例:批判される側に対して、毎日批判されるのはつらいでしょう。あなたがひどく傷ついていることがわかります。
慈悲の言葉をかける際、優しさや落ち着きがあるかにも注意を払いましょう。
最後に、
実際やってみて気づいたこと、わかったことなどを思い返してみてください。そして、気がついたことなどから、今後どうしたら自分に優しく出来るかなどを考えて実行するようにしましょう。
興味があれば、セルフコンパッションを高める方法の記事も見て頂けるとうれしいです。
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まとめ
自己批判をしてしまう理由は様々です。どれも、生存本能と密接に関わっていることが多く、自己批判をすること自体は自然なことです。自己批判をしたからといって、落ち込む必要はありません。
自己批判から脱する方法を試してみて、どうしたら自分に優しく接することができるのかを考えてみましょう。