良好な人間関係のきっかけに。単純接触効果の効果


GWも過ぎ、そろそろ新しい環境にも慣れ始めているこの時期。
今回は「単純接触効果」についてご説明します。

有名な心理学の専門用語なのでご存知の方も多いかと思いますが、説明すると、「繰り返し見ていれば、それだけで相手に対し好意的になること」
です。

この心理学用語、名前の通り「単純」に「接触」するだけで「効果」があるのです。

この単純接触効果、名前や効果を聞いてもなんの意外性もないと思う方も多いかと思います。しかし、それもそのはず。というのも、この単純接触効果、私たちの日常生活の中に様々な形で利用されているんです。

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同じコマーシャルを何度も流す
選挙カーから身を乗り出して名前を連呼する
同じ主張を何度も繰り返す
自分のサイトで、できるだけ顔写真を出す

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こういった行動はすべて単純接触効果を利用して受け手側の捉え方をポジティブな方向へ向けさせるための仕掛けなのです。
有名人が選挙で強いことも単純接触効果で説明できます。なにせ選挙が開始される前から知られているのですから。

単純接触効果だけでは、熱狂的に好きになることはまずありません。熱狂的に好きになるには、他の要因も必要です。しかし、例えば仕事などで困ったこと、悩み、相談したいことがあるときなどに、AさんとBさんの2名が浮かんだとします。
どちらも知り合ったばかりで、まだお互い詳しく知らない。
そんな時に単純接触効果が大いに働きます。

Aさんは説明会、研修会、新入社員会、などの機会に2~3回しか挨拶していない。
その点、Bさんは毎朝の通勤、通学で一緒になる人で、毎日あいさつする。

もうBさんの方が好印象なのは目に見えています。

コマーシャルで同じ商品の広告を何度も流すのは、いざ店頭に並んでいる商品を見て、どちらの商品を買ったらいいかよくわかんない。けどなんとなくこちらの方がいいかも、こういった「なんとなく」の違いを生み出す力がこの単純接触効果なんです。

「営業は足で稼げ」「刑事は足だ」という言葉があります。
今どきの時代からすれば昭和のおじさんの言葉、という古臭いイメージすら感じられるかと思います。
この言葉には、地道な努力もいつか報われる、俺たちも努力に努力を重ねて今のようにやっているんだ、お前も努力しろ!というような意味も含まれているかもしれません。しかし心理学的側面から言えば、「同じ人に何度も自分の顔を見せて、単純接触効果を生み出す」という意味合いも考えられるのです。

人間、結局感情の生き物です。最初は「誰があんなやつから商品買うか」「あんな刑事に言う事なんて何もない」と思っていたとしても、無意識のうちにあいつ何度も断っているのに何度も来るな。根性あるな。
あの刑事いつも聞き込みしてるな。頑張ってるな。
というように感じるものです。

単純接触効果は、最初は嫌いでもだんだん好きになっていくのがポイントです。職場や、自分の環境で、もし苦手な人物がいたら。一日一回でもいいので自分から接触する機会を作ってみてもいいかもしれません。

それが自分にとって非常に大きなストレスになるのなら話は別ですが、いざという時にも知り合いは多いほうが助かります。
単純接触効果を存分に使って人間関係をより良いものにしたいですね。

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