ストレスを乗り越えるには


前回、心の病にはどのようなものがあるのか、ドイツの精神医学者シュナイダーが行った類型化を例に
「社会を悩ます類型」(犯罪者に多いとされる)
「自分が悩む類型」(精神病患者などに多いとされる)
の10類型があるとし、それらは人間の基本的感情、喜怒哀楽をもとにしていて、誰もが「コントロールの効かない状態になる可能性を持っている」という事をご紹介しました。

この「誰もがコントロールの効かない状態になる可能性を持っている」という部分に関して、「ストレスとの向き合い方でその人の人生が変わってくる」とも言えます。

つまり心の病になるかどうかは、例えば
学校でいじめられた
成績が悪くて親に怒られる
部活がしんどい
仕事に行きたくないetc、、、
という日常のストレスとの関わり方に左右されていくのです。

ストレスのもとになる出来事を「ストレッサー」と呼びます。これには「発達性ストレッサー」と「偶発的ストレッサー」があります。

発達性ストレッサーとは
進学、就職、結婚、老化のように、成長の過程で誰もが必然的に直面するストレッサーの事。
このような場合、人間は古い生活パターンを捨てて、新しい環境に適応しなければならないという危機的状況に置かれます。

一方、偶発的ストレッサーとは、例えば事故・災害・病気・死別のように予測できない出来事によるものです。
これについては臨死患者の心理、身体的障害を受けた人の心理、災害の被災者の心理などさまざまな分野での報告があります。

危機は人にさまざまな作用をもたらします。例えば、危機に直面して、やる気が湧いてきたり、世界が新鮮に見えて普段なら見逃すような小さなことに新鮮な感動を覚えたり、といったプラスの作用をもたらすこともあります。

その一方で重圧感からやる気を失ったり、感情的に動揺したり、身体の調子が悪くなったり、といったマイナスの作用をもたらすこともあります。
このマイナスの作用の事を「ストレス反応」と呼びます。

ここで重要なのは「ストレス反応」を決めるのは、ストレッサーをどのように認知するかで決まるということです。
目の前のストレッサーが、
・自分にとって脅威となるか
もしくは
・自分にとって対処できるものか
どのような評価を下すかによってストレス反応は異なってきます。

そして認知の仕方によって、どう対処していくか。例えば積極的に対応していくか、あるいは問題から逃避しようとするかでストレス反応は違ってくるのです。

このような状況に置いて重要なのが一つ。それが援助(サポート)です。
危機的状況にある人々に対して、その危機を乗り越えられるように、さまざまな形の援助があります。
例えば家族、友人、地域社会からの自然な援助や、臨床心理学や精神医学などの専門家が行うサポートもあります。
また、例えば「いのちの電話」のように、問題が決定的になる前から援助していこうという予防的危機介入などもあります。

いずれにせよ、ストレスに対するサポートにはさまざまなものがある一方で、そのサポート内容がそもそも認知されていない、もしくは間違った認識をされている場合が多い、という側面があります。

そういった側面を少しでも正しい方向へと導くことができればと発足したのが当サイト、ゼンフルネスです。

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